ChatGPTの画像生成が大進化!?
2025年3月26日を境に、ChatGPTの画像生成能力が飛躍的に向上したという話題が、急速に広まっている。
実際にその成果を目にすると、これまで曖昧だった部分が、細部に至るまで、驚くほど精緻に描き込まれている。
正直なところ、今や生半可な人間が安易にイラスト制作に手を出すと、痛い目に遭うだろうと感じざるを得ない。
この変化は、イラスト制作という行為の「価値」が相対的に低下したと捉えることができるのではないだろうか。
まるで工場で大量生産される工業製品のように、AIは次々とハイクオリティなイラストを生み出し、市場に供給する…。
つまりそれは、イラストの薄利多売時代が本格的に始まったと言えるのかもしれない。
人間が、かつて「手工業(マニュファクチュアリング)」によって一つひとつ丁寧に作り上げていた時代は、終わりを迎えようとしているのだ。
おそらく、中途半端な腕前のイラストレーターは、この波に淘汰されていくだろう。
これからのしばらくの間は、AIが生み出した豊富な「素材」を、人間が自身の意図に沿って組み合わせ、最終的な形に落とし込むという作業が主流になるのではないだろうか。
手仕事による素晴らしい技術が、効率化という名の波に押し流されていく様は、仕方のないことではあるのだけれどその一方で恐ろしいこともである。
近いうちにこのことについて書いてみたい。
ならば、この変化の先に何が残るのだろうか…。
それは、単純に多くの人がやりたがらないような、泥臭い肉体労働系の仕事……たとえば、制作された看板を実際に街中に設置するといった作業なのかもしれない。
アメリカや中国を中心に研究開発が進められている「人型ロボット」が、本格的に現場へと進出してくるまでは、まだまだ肉体労働はAIにとって代わることのできない領域として残るだろう。
オレ専用のAI、爆誕?
一方、僕自身の生活を振り返ってみると、最近、インターネットで検索する回数が明らかに減ったことに気づく。
以前は疑問に思ったことや調べたいことがあれば、すぐに検索エンジンを開いていたのだが、今はとりあえずAIに問いかけてみるという習慣に変わってきている。
従来の検索は、「探す」「読む」「探す」というプロセスを繰り返すため、どうしても時間に制約があった。
しかし、AIとの対話は、AIが膨大な情報の中から必要なものを瞬時に選び出し、提示してくれるため、僕たちはその内容をじっくりと吟味することに集中できる。
もし内容に不明な点があれば、さらに詳細な情報を尋ねることで、より深い洞察を得ることも可能だ。
AIの提示する情報が必ずしも正しいとは限らない場合もあるが、そうした際には、AIが情報源として提示してくれたウェブサイトなどを参照することで、さらに理解を深めることができる。
まるで、広大で底の見えない情報の海を、自力で必死に泳ぎ回る必要がなくなったような感覚なのである。
この変化が僕たちにもたらすものは何だろうか。
それは、これまで検索に費やしていた時間を、「個人的な情報をさらに深く追求する」ことに使えるようになることだと僕は思う。
従来の検索は、複数のキーワードを組み合わせることで、ようやく情報の断片同士が繋がりを持ち、意味を成すことが多かった。
しかし、AIによる検索は、もはやキーワードの羅列ではなく、「意味」そのもので情報を結びつけることができる。
最近では、Googleのジェミニが、検索結果そのものをAIに読み込ませ、独自のアルゴリズムによってAIが生成した回答を表示するという新しいサービスを開始した。
本日より、Gemini は検索履歴を利用して、より便利でユーザーに合わせた回答を生成できるようになります。モデルのプルダウン メニューで [カスタマイズ(試験運用版)] を選択すると、Gemini がプロンプトを分析し、検索履歴を利用することでより良い回答を得られるかどうか確認します。これにより、より関連性の高い回答を得られるため、時間と労力を節約できます。お客様からは、ブレインストーミング、おすすめの表示、過去に検索した内容の確認に大変役に立っているという声をいただいております。本日よりウェブ版のカスタマイズ可能な Gemini を試験運用版機能としてリリースします。
引用元:https://gemini.google.com/updates?hl=ja
以前から、Googleは「統計的な誰か」という曖昧な概念に個人を収斂させていく傾向にあるのではないかと感じていたが、このジェミニの登場によって、その流れはますます加速するのかもしれない。
公式情報では「検索履歴を使う」とだけ書いてあるが、ジェミニで問うた内容もビッグデータとして学習に使われているはずだ。
とくにプライバシー設定を弄ってはいないので、Googleにパーソナルな情報を事細かく献上する毎日を送っているわけだ(笑)。
これはもう「オレがAIを育ててやってる」と言っても過言ではない!と僕は思っている。
そういえば以前に書いたこの記事もあっという間に「古い考察」として存在するようになっていると感じる。
動画も参照するだろうし、SNSの情報もおそらく抜いてる。
AIは進化が激しくて、回答の精度も今回の画像生成AIの動向をみるに上がることは間違いない。
つまり、「AIは間違わない」ことに近づいていく。
これはユヴァル・ノア・ハラリが最近、警告していることに沿うものとなるが、信頼性という観点からは人間よりもAIという見方が強まることは間違いないだろう。